社会科教育学コースでは来る6月29日(水)午後に大学院の合同ゼミが行われる。主にM1生の修論構想の発表になるのだが、3回生からM2生まで可能な限り参加していただきたい。
本学は制度的にゼミは学年ごとに分かれている。それに問題があるわけではない。ただ、学年の異なるメンバーが同じ話題に参加することには大きな意味がある。3回生なりの素朴な疑問は時に本質を突くものであるし、M2生の経験からのアドバイスは後輩にとって重要な指針となるものだからである。
僕が大学生・大学院生の頃は、まず教養部を終えるのに関門があった。必要単位が1単位でも足りなければ2年生に留め置かれるのである。単位不足は第一外国語、第二外国語、体育実技で生じることが多かったと記憶しているが、毎年1割の教養部生が「教養留年」を余儀なくされた。
専門教育は2年生の後期から徐々に始まる。主に各分野の概説が主である。ゼミに所属するのは3,4年生であって、常に二つの学年が同時に参加する。さらにここにマスターやドクターの院生が加わることになる。先輩のレポートを見て学ぶこと、後輩に的確なアドバイスを与えることが求められるのである。3年生は背伸びをして追いつこうとする。マスター・ドクターの院生は後輩の範となるコメントを語るべく真剣になる。こうした状況が「良い刺激」となっていたように思う。
社会科教育学コースでは合宿などの際に、異学年同士の議論の機会があるが、合同ゼミは一発本番の舞台である。ほどよい緊張をいだきつつ、参加してもらえれば、参加者すべてにとって価値ある場面となるだろう。
こんな貴重な学びの機会を生かして欲しい。と希望するものである。