テレビ放送でもラジオ放送でもアンテナが電波を受信できることが前提になる。だからパラボラアンテナを設置する時には、受信環境がよくなるようにアンテナの向きを調整する必要がある。この作業は極めて「アナログ」的であって、放送衛星がある方向に向けてテレビの「受信レベル」を見ながら微調整をする。衛星放送の受信レベルとしては60以上が目安となっているので、それを目指してパラボラの角度調整をする。僕はだいたい65〜68程度のレベルで合わせることが多い。ただし、ねじ止め作業の際にパラボラの角度が微妙に変わり若干レベルが低下することもある。
昨日は雨だった。おそらく時間あたり10ミリ以上の降水状況だった時間帯がある。その際に録画していた放送は、一時的に画面がモザイク状になっていた。1時間に10ミリであるから、一時的には20〜30ミリ程度の降雨だったのかも知れない。降雨により電波レベルが低下したのである。もっと雨が激しければ「受信できません」レベルにまで低下することもある。決して珍しい状況ではないと思われる。ただ、放送録画中にこの現象が起きると少し残念である。
パラボラアンテナが風雨で若干向きが変わっているのかと思い、先程電波レベルを確認してみた。66〜67である。曇天であるから決して悪い数値ではないと思う。雲に無縁の地上波放送の電波レベルは65であったから、衛星放送の電波レベルとして全く問題はない。
ブースターを使えば受信レベルは上がるのだが、パラボラアンテナに届いている電波状態を改善することはできない。ブースターは、複数の受信機に放送信号を分配する際の機械という認識だ。自宅では受信機が多いので、40センチと45センチのパラボラを設置している。ブースターも1台だけ使っている。たぶん「こだわっている」方だと思う。天候は致し方ないということだろう。
ケーブルテレビ局のパラボラはかなり大きいが、大きなパラボラであれば昨日の雨くらいでは影響されないのかも知れない。パラボラの直径と受信可能降水量の関係というのはどこかに数値データがあるのだろうが、どこを探せば得られる情報なのだろうか。
追記
調べてみたら複雑な数式が掲載されているサイトがあった。数式はよく理解できないが、とりあえず大きなパラボラだと降雨による電波減衰に強いことは間違いない。他国では60センチが主流という情報もあった。60センチあれば、単純計算で40センチパラボラアンテナの倍以上の感度になるのではないか。家庭用50センチがあるらしいが、ネットショップでは見つけられなかった。